北京(2003/02/01)
eawind
中国の正月のこの日、寝たのが明け方の4:00くらいだったのだけれど、今朝は天安門広場に国旗の掲揚式を見に行くために、5:30には起床してタクシーに乗った。もちろん昨日知り合った仲間を含めて6人である。だけれど、早く出すぎてしまっていたために、寒い中(おそらく-5〜-10℃)一時間ほど待たなければならなかった。式は日の出と同じくらいの時間に始まった。式は天安門から前面の通りを挟んで反対側にある、国旗掲揚台までのパレードである。
パレードの最中は前面の大通りが通行止めになる。パレードの最中は中華人民共和国の国歌が演奏される。昨日からそうなのだけれど、私は偶然にできた友達たちの行動に金魚の糞となってついて回る。おかげで北京観光のプランはまったく練らずに済んでいる。まだ、天安門の向こう側にある故宮(紫禁城)が開いていなかったので、国旗掲揚式の後は、一旦歩いて王府井まで向かい、8:00くらいに朝食をとった。内容はいろいろな種類の餃子や包子(肉まん)などなど。建君のお父さんはお酒が大好きで、昨日夜食で飲んでいたコニャックをまたも持ち込んでいて、私も一杯戴いた。それにしても、持込してるのに建君のお父さんは堂々とコニャックを箱から取り出し、お店の人にコップを頼むのだが、店から特に変な顔もされないし、注文も付けられない。食に関しての自由が日本とは違う。
さて、朝食を取った後は、いったんホテルに引き返し、しばし休憩した後、再び天安門広場に赴き、今度は開館している紫禁城の見学を行った。紫禁城を手前から、奥まで、一通り歩いたのだけれど、日本の京都・奈良の史跡や皇居と違って、人為的に整然と建物や壁が並べられていて、さらにその規模がとてつもなくデカイ。
あれは一見の価値はあると思う。紫禁城はちなみに明・清の時代に実際に皇帝が使用していたものである。その後、紫禁城の裏門まで出て、焼き芋(日本のものとほとんど変わらない。)を買って軽く腹ごしらえをしたのち、故宮の東側にある池子という地区の通りを南下して、途中の中華料理屋に入った。そこでも建君のお父さんにビールをご馳走になった。なんだか中国に着てから毎食飲んでいる。そういえば、今回の旅をきっかけにタバコを止めていたので、やたら食欲と酒欲は強くなっている。自分が決めたのではないので、メニューの名前は忘れてしまったが、何か青い野菜をあんかけで炒めたようなものや、豚のあばら骨を焼いて辛く味付けしたもの、団子虫を少し大きくしたような形をした海老の揚げたもの、牛肉をにんにくで味付けし葉っぱに包んで蒸したものなどを食べた。どれも、とても美味しいものだったが、辛いものは半端なく辛かった。
食後、天安門まで戻り、地下鉄に乗って前門という場所まで向かった。地下鉄は日本とあまり変わった印象はなかったが、切符は人が売っていた。その後、前門というところまで行って京劇を生で見ることができた。
時代的にも大衆性からも日本の歌舞伎を比較できると思うのだけれど、こちらの京劇の方がよりアグレッシブな気がする。そういえば、通りを歩いたり、タクシー・バスに乗ったりしていると、とにかくみんなアグレッシブだ。車でも人でもどんどん道に突っ込んでくるし、車に乗っていると、道の舗装の継ぎ目が荒くて、ガクンガクンする。ちなみにタクシーは大体がフォルクスワーゲンかシトロエンである。
京劇を2時間ばかり見た後、天壇公園に行った。ここはあまり詳しくなくついていったのだが、後で調べてみると、明・清の皇帝が毎年豊作を祈った場所だそうだ。帰りは天壇公園の南門より出たところにあるレストランで羊肉の火鍋と北京ダックをたべた。それにまたアルコールを飲んだのだけれど、今回は白酒で、50℃くらいの消毒液じゃないかと思うほどアルコール剥き出しの味であった。何だか自分がこのアルコールを動力に動く機械にでもなったような気持ちになった。帰りはバス(ワンマンではない)にのり、一気に王府井まででて、屋台を少し冷やかし、ホテルに帰ってきた。着いたのは夜の9時くらい。明日は万里の長城に行く予定で、今日は大変睡眠不足だったから、すぐに眠りに就いた。